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がん免疫療法:TET2はBATF3が誘導する抑制されないCAR T細胞増殖を防いでいる

Nature 615, 7951 doi: 10.1038/s41586-022-05692-z

キメラ抗原受容体(CAR)T細胞療法などのT細胞ベースの治療法の有効性を高めるには、細胞工学のさらなる前進が必要である。T細胞の分化状態や機能状態は異なるエピジェネティックプロファイルと関連付けられているため、我々はエピジェネティックなプログラム化がCAR T細胞の性能を向上させる手段になり得ると仮定した。エピジェネティックな調節因子であるTET2(ten–eleven translocation 2)をコードする遺伝子を標的とすることは、この因子の喪失が悪性腫瘍を生じさせずにT細胞記憶を増強させる可能性があるため、興味深い機会となる。今回我々は、白血病および前立腺がんのモデルにおいて、TET2の破壊によってT細胞が仲介する腫瘍拒絶が増強されることを示す。しかし、TET2の喪失はまた、CAR T細胞の抗原非依存的なクローン増殖も可能にし、最終的に全身での顕著な組織浸潤を引き起こす可能性がある。これらのクローン増殖には、TET2の両対立遺伝子の破壊と、AP-1因子であるBATF3の持続的発現によるMYC依存性の増殖プログラムの駆動が必要である。この増殖状態はT細胞のカノニカルな記憶状態とも疲弊状態とも異なる、エフェクター機能の低下と関連しており、二次的な体細胞変異を獲得する傾向があることから、TET2はBATF3が誘導するCAR T細胞増殖とその後のゲノム不安定性に対する保護因子であることが立証された。我々の知見は、エピジェネティックなプログラム化がT細胞免疫を高める可能性があることを例示しているが、抑制されない増殖応答を引き起こすリスクもあることをはっきりと示している。

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