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海洋化学:海洋の炭酸塩工場の進化

Nature 615, 7951 doi: 10.1038/s41586-022-05654-5

炭酸カルシウムの形成は、炭素が海洋–大気系から固体地球に戻る主要な経路である。炭酸塩鉱物の沈殿によって溶解した無機炭素を海水から除去する海洋の炭酸塩工場は、海洋の生物地球化学的循環を形作る上で重要な役割を果たしている。しかし、経験的な制約条件が乏しいため、海洋の炭酸塩工場が時間とともにどのように変化してきたかについてはさまざまな異論がある。今回我々は、ストロンチウム安定同位体から得られた地球化学的手掛かりを用いて、海洋の炭酸塩工場と炭酸塩鉱物の飽和状態の進化に関して新たな見通しを提供する。海洋表層と浅海底環境における炭酸塩の生成は、地球史の大半を通して支配的な炭酸塩シンクであったと広く考えられてきたが、我々は、間隙水の自生炭酸塩生成などの代替過程が、先カンブリア時代を通して主要な炭酸塩シンクとなっていた可能性を提案する。この結果はまた、骨格炭酸塩工場の出現が海水の炭酸塩飽和状態を減少させたことも示唆している。

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