Perspective
がん免疫療法:CAR免疫細胞:設計原理、抵抗性および次世代
Nature 614, 7949 doi: 10.1038/s41586-023-05707-3
B細胞および形質細胞の悪性腫瘍では、キメラ抗原受容体(CAR)療法が顕著な臨床活性を示すことから、液性がんに対するこの治療クラスの使用が確証されているが、抵抗性と医療アクセスが限られていることが、いまだにより広範な適用への障壁となっている。本論文で我々は、現在のプロトタイプのCARの免疫生物学的性質と設計原理を概説し、今後の臨床的前進を促進すると予想される新しいプラットフォームを提示する。この分野では、有効性、安全性、医療アクセスを高めるように設計された次世代CAR免疫細胞技術が急速に拡大している。免疫細胞の適応度の増大、内因性免疫の活性化、腫瘍微小環境を介した抑制に対する抵抗性の細胞への付与、抗原密度の閾値を調節する手法の開発に大きな進歩が見られている。多重特異性CAR、論理ゲートCARおよび調節可能なCARがますます洗練され、抵抗性の克服や安全性向上に対する可能性が示されている。ステルスプラットフォーム、ウイルスを用いないプラットフォームおよびin vivo遺伝子送達プラットフォームに進歩の初期兆候が見られることから、将来的にコストを低減し、細胞療法へのアクセスを増やすための有望な道が提示される。液性がんにおけるCAR T細胞の臨床における成功が続いているため、ますます洗練された免疫細胞療法の開発が進められており、今後数年で固形がんや非悪性疾患の治療に橋渡しできそうだ。

