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進化学:後期新生代の寒冷化が全球の海洋プランクトンの群集構造を変えた

Nature 614, 7949 doi: 10.1038/s41586-023-05694-5

浮遊性有孔虫類、珪藻類、渦鞭毛藻類、カイアシ類、魚類などの海洋生物の地理的分布域は、人為起源の気候変動に起因して極方向へ移動しつつある。しかし、種が移動する度合いや、そうした極方向への分布域の移動が絶滅につながる前兆の表れであるかどうかについては不明である。海洋の生物多様性パターンの地質学的時間にわたる発展や、それらのパターンに影響を与える要因を理解することは、現在の傾向を文脈化する上で重要である。マクロ殻孔を持つ浮遊性有孔虫類の化石記録からは、情報が豊富で系統発生学的に分解されたデータセットが得られ、そこから、海洋生物地理学的な動態や、種分布が太古の気候変動にどのように応答したかについて理解するためのまたとない機会がもたらされる。今回我々は、二部ネットワーク的手法を適用し、浮遊性有孔虫類の産出に関する最近構築された高分解能の全球データセット「Triton」を用いて、過去800万年にわたる浮遊性有孔虫類の群集多様性、緯度的な特化、緯度的な公平度を定量化した。その結果、後期新生代に両極で氷床が形成された時期の温度変化に応答して、生態学的および形態的な群集の公平度が、過去800万年にわたって赤道方向へと全球的にクレード規模で移動したことが明らかになった。全体として、Tritonのデータは、浮遊性有孔虫類の機能群に公平度の緯度勾配が存在することを示しており、この勾配は、地質学的に最近の過去(過去200万年)にのみ生物多様性の緯度勾配と結び付けられた。公平度の緯度勾配は、これ以前では、より高緯度の海域で生態学的および形態的な群集にわたり群集の公平度が促進されたことを示している。最近および地質学的過去に浮遊性海洋微生物において観測されている分布域の移動は、最も控えめな将来の地球温暖化シナリオであっても、海洋の群集が極方向に著しく拡大することを示唆している。

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