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物性物理学:グラフェンにおける流体力学的なプラズモンとエネルギー波の観測
Nature 614, 7949 doi: 10.1038/s41586-022-05619-8
熱的に励起された電子と正孔は、超清浄なグラフェンにおいて量子臨界ディラック流体を形成し、その電磁力学的応答は普遍的な流体力学理論で記述される。流体力学的ディラック流体には、フェルミ液体に存在するものとはっきり異なる興味深い集団励起が存在し得る。今回我々は、超清浄グラフェンにおいて、流体力学的なプラズモンとエネルギー波を観測したことを報告する。我々は、オンチップ・テラヘルツ(THz)分光法を用いて、グラフェンマイクロリボンのTHz吸収スペクトルと、電荷中性近傍のグラフェンにおけるエネルギー波の伝播を測定した。我々は、超清浄グラフェンにおいて、顕著な高周波数の流体力学的バイポーラープラズモン応答と、それより弱いディラック流体の低周波数エネルギー波共鳴を観測した。流体力学的バイポーラープラズモンは、グラフェンにおける質量ゼロの電子と正孔の逆位相振動によって特徴付けられる。流体力学的エネルギー波は、電子正孔音響モードであり、両方の電荷キャリアが同位相で振動し共に移動している。空間的・時間的画像化法によって、エネルギー波が、電荷中性近傍で特性速度VF/√2で伝播することが示された。今回の観測結果は、グラフェン系における流体力学的集団励起を探る新たな機会を開く。

