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発生生物学:Prox1エンハンサーはリンパ管系において造血を抑制する

Nature 614, 7947 doi: 10.1038/s41586-022-05650-9

転写エンハンサーエレメントは、発生過程での細胞アイデンティティーのプログラム化に極めて重要な遺伝子発現の時間的および空間的な制御を調整する役割を担っている。今回我々は、リンパ管内皮細胞でのProx1の発現調節に重要な新規エンハンサーエレメントについて報告する。このエンハンサーは進化的に保存されていて、GATA2、FOXC2、NFATC1、PROX1など、リンパ管発生の重要な転写調節因子が結合する。このエンハンサーのGATA2結合部位にある5ヌクレオチドをゲノム編集によって除去すると、ホモ接合変異型マウスは重度のリンパ管異常により周産期に死亡した。エンハンサー変異型マウスのリンパ管内皮細胞は、リンパ管内皮細胞のアイデンティティーの特徴となる遺伝子群の発現低下と、造血内皮の特徴となる遺伝子群の発現上昇を示し、また、造血細胞を作り出す能力を獲得していた。これらのデータは、Prox1の発現とリンパ管内皮細胞のアイデンティティーを調節するのに重要な転写エンハンサーエレメントを明らかにしただけでなく、リンパ管内皮には造血能があるが、通常はProx1によって抑制されていることも実証している。

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