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エネルギー科学:溶液中に懸濁させたシリコンp–i–n超格子を用いた水分解
Nature 614, 7947 doi: 10.1038/s41586-022-05549-5
光電気化学(PEC)水分解による水素燃料の生成は、50年前に初めて報告されたが、人工光合成の技術はいまだ普及していない。平面型Si太陽電池は、化石燃料に経済的に対抗できるどこにでもある電気エネルギー源になっているが、類似のPECデバイスはまだ実現されておらず、標準的なシリコン(Si)のp型/n型(p–n)接合は、そのバンドギャップでは必要な光起電力を生み出せないため、水分解に利用できない。代替パラダイムである粒子懸濁反応器(PSR)は、厳密な設計をしなくても溶液中に懸濁させた個々のPEC粒子に有利であり、平面型システムと比べて安価な選択肢となる可能性がある。今回我々は、触媒的に水を分解するよう共機能化した高光起電力多接合Siナノワイヤー(SiNW)を合成することによって、Si系のPSRを報告する。単一のSiNW内にp型–真性–n型(p–i–n)超格子を符号化することによって、1 sun照射下で10 Vを超える調整可能な光起電力が観測された。酸素生成共触媒と水素生成共触媒の空間選択的光電着によって約1050 nmまでの赤外波長で水分解が可能になり、その水素生成の効率とスペクトル依存性は、波長未満の直径のSiNWのフォトニック特性によって決定された。初期エネルギー変換効率は低いものの、多接合SiNWによって、調整可能なメソスケール形状というフォトニクス面の長所と、小さなバンドギャップやスケールメリットなどのSiの材料面の長所がPSR設計にもたらされ、水分解反応器への新しいアプローチが得られる。

