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免疫学:HIV-1リザーバー細胞における免疫選択の表現型シグネチャー

Nature 614, 7947 doi: 10.1038/s41586-022-05538-8

ヒト免疫不全ウイルス1型(HIV-1)のリザーバー細胞は、抗レトロウイルス療法を行っても生涯残存するが、宿主の免疫応答には脆弱な可能性があり、これはHIV-1の治癒戦略に利用できるかもしれない。今回我々は、抗レトロウイルス療法を約10年間受けているHIV-1感染者の末梢血およびリンパ節由来の個々のHIV-1感染記憶CD4+ T細胞について、単一細胞次世代塩基配列解読手法を用いて直接的ex vivo表現型プロファイリングを行った。その結果、末梢血では、ゲノムが無傷のプロウイルスを含む細胞およびウイルス感染細胞の大規模クローンが、細胞傷害性T細胞やナチュラルキラー細胞による免疫介在性殺傷に対して抵抗性を増強させる表面マーカーのアンサンブルシグネチャーを高頻度で発現するとともに、プロウイルス遺伝子の転写を制限すると考えられる免疫チェックポイントマーカーの発現レベルの上昇が見られることが実証された。つまり、この表現型プロファイルは、HIV-1リザーバー細胞が、細胞の宿主免疫応答へ曝露されて殺傷されるのを低減させる可能性がある。リンパ節由来の無傷HIV-1を持つウイルスリザーバー細胞は、CD44、CD28、CD127、IL-21受容体など、細胞生存を促進する表面マーカーの発現上昇を主な特徴とする表現型シグネチャーを示した。まとめるとこれらの結果は、HIV-1リザーバー細胞では免疫選択の表現型シグネチャーが区画化されていることを示唆しており、このことから、解剖学的免疫微小環境への適応が最適な感染細胞の小さなサブセットのみが、長期間の抗レトロウイルス療法を生き延びられると考えられる。ウイルスリザーバー細胞を識別する表現型マーカーの特定は、HIV-1の治癒や根絶のための今後の戦略に有益な情報をもたらす可能性がある。

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