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細胞生物学:ミトコンドリアのコンプレクソームから明らかになったタンパク質輸入の品質管理経路

Nature 614, 7946 doi: 10.1038/s41586-022-05641-w

ミトコンドリアは、細胞エネルギー特性、代謝、シグナル伝達、品質管理に極めて重要な役割を果たしている。ミトコンドリアには約1000種類のタンパク質が含まれ、多くの場合それらは集合して、呼吸複合体やプレタンパク質トランスロカーゼのような複合体や超複合体を形成している。ミトコンドリアプロテオームの構成は明らかにされているが、ミトコンドリアタンパク質による安定な集合体と動的な集合体の構築については、プロテオームの大部分に関してほとんど解明されていない。今回我々は、酵母のミトコンドリアプロテオームの90%以上について、高分解能でコンプレクソーム(complexome)のプロファイリングを行って、ミトコンドリアタンパク質集合体の定量的なマップを作製し、これをMitCOMと名付けた。MitCOMデータセットの解析により、5200超のタンパク質ピークが決定され、タンパク質1種類当たりの平均ピーク数は6であった。また、ミトコンドリアタンパク質集合体の著しい複雑性が明らかになり、これらは呼吸、代謝、生合成、動態、調節、酸化還元過程に対して異なる特徴を示した。さらに、ミトコンドリアの細胞質リボソーム受容体やプロヒビチンの足場、呼吸複合体との相互作用因子が見つかった。ミトコンドリアタンパク質の搬入口で働く品質管理因子が見つかったことで、プレタンパク質のユビキチン化、脱ユビキチン化、分解の経路が明らかになった。また、ペプチジルtRNAヒドロラーゼPth2と搬入口の相互作用から、プレタンパク質を除去する構成的経路の解明につながった。このMitCOMデータセットは、インタラクティブなプロファイルビューアーによる利用が可能であり、ミトコンドリアの機構と経路の特定、構造化、相互作用に対する包括的な情報資源になる。

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