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代謝:インスリン調節性のセリンと脂質代謝が末梢性ニューロパチーを引き起こす

Nature 614, 7946 doi: 10.1038/s41586-022-05637-6

糖尿病は、代謝異常によって肝臓、腎臓、末梢神経などの多数の器官系が損傷される、多様な病態を示す疾患である。これらの併存病態の発症と進行はインスリン抵抗性と関連付けられているが、高血糖症、脂質異常症、非必須アミノ酸(NEAA)の代謝異常もまた、糖尿病の発症に寄与している。セリンとグリシンは互いに密接に関連したNEAAであり、それらのレベルはメタボリックシンドローム患者では一貫して低いが、この代謝タイプの機構的駆動要因や下流で生じる結果については依然として不明である。セリンとグリシンの全身的なレベルの低さは、黄斑部疾患や末梢神経疾患の特徴としても新たに注目されており、視力障害や末梢性ニューロパチーと相関している。今回我々は、糖尿病マウスにおいて、セリン恒常性の異常がセリンおよびグリシンの欠乏を駆動すること、そして、これがセリンの取り込みと除去を定量化するセリン負荷試験により診断できることを示す。若齢マウスで、食餌中のセリンとグリシンの摂取制限と高脂肪摂取を組み合わせてこれらの代謝変化を模倣したところ、肥満は減少したものの、小径線維ニューロパチーの発症は著しく促進された。食餌補給によるセリンレベルの正常化やミリシオンによる脂質異常症の軽減が、いずれも糖尿病マウスでニューロパチーを軽減したことから、セリン関連末梢性ニューロパチーとスフィンゴ脂質代謝とが結び付けられた。これらの知見は、全身のセリン欠乏と脂質異常症が、末梢性ニューロパチーの新たなリスク因子であることを明らかにしており、これは治療に利用できる可能性がある。

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