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細胞生物学:合成細胞接着分子による多細胞構造構築のプログラミング
Nature 614, 7946 doi: 10.1038/s41586-022-05622-z
細胞接着分子は多細胞生物では至る所に見られ、組織発生、免疫細胞のトラフィッキング、神経系の配線など、さまざまな過程で正確な細胞間相互作用を規定している。今回我々は、カドヘリンやインテグリンなどの天然の接着分子に由来する細胞内ドメインと、直交性の細胞外相互作用を組み合わせることで、多様な合成細胞接着分子を生成できることを示す。生成されたこれらの分子は、天然の相互作用に似た接着特性を持つ、オーダーメイドの細胞間相互作用を生み出す。これらの合成細胞接着分子の細胞内ドメインのアイデンティティーが界面の形態と機構は規定されるがを規定する一方、同型または異型の多様な細胞外相互作用ドメインが独立に細胞間の接続を規定する。この直交性接着分子ツールキットは、合理的にプログラムされた多細胞構造の構築と、天然組織の体系的なリモデリングを可能にする。合成細胞接着分子のモジュール性から、異なるクラスの細胞間界面が進化してきた仕組みについての基本的な手掛かりが得られる。まとめると、これらのツールは、細胞工学や組織工学、そして多細胞機構の体系的な研究に強力な能力を与える。

