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物性物理学:反強磁性体のみを用いたトンネル接合における室温磁気抵抗

Nature 613, 7944 doi: 10.1038/s41586-022-05461-y

反強磁性スピントロニクスは、物性物理学や情報技術において急成長している分野であり、高密度の超高速情報デバイスに応用される可能性がある。しかし、こうしたデバイスの実際的な応用は、室温での電気的出力が小さいため大きく制限されている。今回我々は、共線的(コリニア)反強磁性体MnPtと非共線的(ノンコリニア)反強磁性体Mn3Ptの間の室温での交換バイアス効果について報告する。これらは合わせると強磁性体–反強磁性体の交換バイアス系に似ている。我々は、このエキゾチックな効果を用いて、最大で約100%に達する大きな不揮発性室温磁気抵抗値を有する、反強磁性体のみを用いたトンネル接合を形成した。原子論的スピンダイナミクス・シミュレーションによって、MnPtの界面における非補償局在スピンが交換バイアスを生じさせることが明らかになった。第一原理計算の結果、大きなトンネル磁気抵抗は、運動量空間におけるMn3Ptのスピン偏極に由来することが示された。反強磁性のみを用いたトンネル接合デバイスは、浮遊磁場がほぼ消失しており、スピンダイナミクスが最高でテラヘルツレベルまで強く増強されているため、次世代の高集積超高速メモリーデバイス向けに重要になる可能性がある。

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