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素粒子物理学:235U核分裂のSTEREOニュートリノスペクトルによって否定されたステライルニュートリノ仮説

Nature 613, 7943 doi: 10.1038/s41586-022-05568-2

過去のニュートリノ測定結果におけるアノマリーは、こうした粒子の質量がゼロではなく、伝播する際に3つのフレーバー間で振動するという発見につながった。2010年代には、原子炉から放出される反ニュートリノのスペクトルに観測された同様のアノマリーがきっかけとなって、ステライル、つまり弱い相互作用によって相互作用しないと思われるニュートリノ状態がさらに存在するという仮説が生まれた。STEREO実験は、素粒子物理学の標準模型を拡張する可能性があると思われるこの推測を調べるために設計されたものである。今回我々は、STEREOによって生成された全データの解析結果を提示し、これが、以前観測されたアノマリーを確認する一方で、軽いステライルニュートリノの仮説を否定していることを示す。STEREOは、ラウエ・ランジュバン研究所(ILL)の研究炉に設置されており、235Uの核分裂に付随する反ニュートリノのエネルギースペクトルを正確に測定する。検出器が分割されていることと、小型の炉心までの距離が非常に短いことが、今回の解析に極めて重要なSTEREOの特性である。測定された反ニュートリノのエネルギースペクトルからは、アノマリーが、予測に用いられた核実験データの偏りに由来することが示唆された。我々の結果は、ニュートリノに関する標準模型の内容を支持し、235Uの反ニュートリノエネルギースペクトルの新しい基準を確立するものである。今回の結果は、ニュートリノの基本的性質のより綿密な検証を可能にするだけでなく、原子炉物理や、天体物理学的ニュートリノや地球ニュートリノの観測において興味深いベンチマークモデルや原子核データにもつながると、我々は予想する。

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