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構造生物学:METTL1–WDR4によるtRNAメチル化に関わる構造と機構

Nature 613, 7943 doi: 10.1038/s41586-022-05565-5

適切な遺伝子発現には、RNAの特異的で調節された修飾が重要である。tRNAにはさまざまな化学修飾が数多く含まれ、その安定性や機能に影響を及ぼしている。tRNAの46位の7-メチルグアノシン(m7G)は保存されている修飾で、定常状態のtRNAレベルを調整して細胞の増殖に影響を与える。ヒトでは、METTL1–WDR4複合体がm7G46を形成し、METTL1–WDR4の調節異常は脳の奇形とさまざまながんに結び付けられている。今回我々は、METTL1とWDR4が協働してRNA基質を認識し、メチル化を触媒する仕組みを明らかにする。METTL1–WDR4の結晶構造とMETTL1–WDR4–tRNAのクライオ電子顕微鏡構造から、この複合タンパク質の表面がtRNAのエルボー領域部分を、形の相補性を介して認識することが分かった。S-アデノシルメチオニンまたはS-アデノシルホモシステインと結合したMETTL1–WDR4–tRNAのクライオ電子顕微鏡構造とMETTL1の結晶構造から、複数の状態での活性部位が明らかになり、触媒機構についてさらに詳しい知見が得られた。METTL1のN末端は、tRNA、触媒ループおよびWDR4 C末端のコンホメーション変化と補助因子の結合とを共役させ、m7Gメチル化を活性化するスイッチとして働く。従って、我々の構造モデルにより、METTL1のN末端の翻訳後修飾によりメチル化を調節できる仕組みが説明される。総合すると、今回の研究によってMETTL1によるm7G修飾の基盤である核心的機構と調節機構が明らかになり、これが生物過程や病気の一因となることを解明する枠組みが整った。

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