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発生生物学:単一細胞分解能での霊長類の原腸形成と初期器官形成

Nature 612, 7941 doi: 10.1038/s41586-022-05526-y

ヒトの初期発生に関する我々の理解は、胚組織の利用が制限されていることで大きく妨げられている。非ヒト霊長類は、ヒトと進化的に密接な関係があるため、ヒトの発生を理解するための代理として用いられることが多いが、特に原腸形成から、胚の主要な細胞タイプが動的に指定される初期器官形成までのin vivoデータセットがないことが、現在の課題である。今回我々は、このギャップを埋めるために、カーネギー発生段階8~11のカニクイザル(Macaca fascicularis)胚6つを採取し、5万6636個の単一細胞の詳細なトランスクリプトーム解析を行った。我々の解析から、原腸形成期頃の主要な細胞タイプのトランスクリプトーム特性が明らかになり、これらは霊長類における原条の発生、体節形成、腸管形成、神経管パターン形成、神経堤分化など、形態形成事象を明らかにするのに役立つ。さらに、マウス胚やヒト胚様体との比較解析から、原腸形成期頃の発生で種を超えて保存された特徴と分岐した特徴(例えば、未分節中胚葉分化の際のHippoシグナル伝達への種特異的な依存性)が明らかになり、また、ヒト初期器官形成に関係する幹細胞モデルの最初の評価が行われた。この包括的な単一細胞トランスクリプトームアトラスは、非ヒト霊長類の研究分野における知識のギャップを埋めるだけでなく、ヒトの胚形成と発達障害を理解するための貴重な情報資源にもなる。

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