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微生物学:マイクロバイオーム依存的な腸–脳経路が運動のモチベーションを調節する

Nature 612, 7941 doi: 10.1038/s41586-022-05525-z

運動は健康的な生理機能に幅広い有益な効果をもたらす。しかし、身体活動を行おうとする個体のモチベーションを調節する機構については、完全には分かっていない。競技運動と余暇運動の実行を促す重要な因子は、長期的な身体活動から得られる、モチベーションとなる快楽であり、これは脳内の運動誘発性の神経化学的変化が引き金となる。今回我々は、マウスにおいて、身体活動中のドーパミンシグナル伝達を高めることで運動パフォーマンスを向上させる、腸と脳の接続の発見について報告する。我々は、腸内のマイクロバイオーム依存的なエンドカンナビノイド代謝物の産生が、TRPV1を発現する感覚ニューロンの活動を刺激し、その結果、運動中に腹側線条体でドーパミンレベルが上昇することを見いだした。この経路の刺激により走行パフォーマンスが向上するのに対し、マイクロバイオームの枯渇、末梢でのエンドカンナビノイド受容体の阻害、脊髄求心性ニューロンの切除、あるいはドーパミンの遮断により、運動能力が消失した。これらの知見は、運動の報酬特性が腸由来の内受容回路から影響を受けることを示しており、運動パフォーマンスの個体差はマイクロバイオームに依存するという説明が成り立つ。我々の研究はまた、脳への腸由来シグナルの伝達を刺激する内受容感覚模倣分子によって、運動のモチベーションを高められる可能性を示唆している。

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