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気候科学:貿易風積雲の弱いフィードバックを説明する雲と大気循環の強い結合

Nature 612, 7941 doi: 10.1038/s41586-022-05364-y

貿易風域の背の低い積雲は、太陽放射を反射することによって地球を冷却する。気候変動に対する貿易風積雲の応答は、気候予測における重要な不確定要素である。気候モデルにおける貿易風積雲のフィードバックは、雲底付近の雲量の変化に支配されており、気候感度の高いモデルでは、下部対流圏の混合の増大によって雲底の雲量が強く減少することが示唆されている。今回我々は、EUREC4A(Elucidating the role of cloud-circulation coupling in climate)フィールドキャンペーンによる新しい観測結果によって、この混合・乾燥仮説が反証されることを示す。我々は、混合を通した力学的な雲量の増大が、湿度を通した熱力学的な制御を圧倒していることを見いだした。メソスケール運動とエントレインメント率は混合の変動に等しく寄与するが、湿度には反対の影響を与えるため、混合は雲を乾燥させない。混合と雲量の規模、変動、結合は、気候モデルによって著しく異なっており、EUREC4Aの観測結果とも異なっている。貿易風積雲のフィードバックが大きいモデルでは、混合に対して相対湿度に対する雲量の依存性が過大に示される傾向があり、雲量の変動も過大に示される。今回の観測解析は、正のフィードバックが大きいモデルを妥当でないものとし、貿易風積雲の弱いフィードバックをプロセススケールで裏付け、説明するものである。従って、今回の知見は、高い気候感度を示す一連の重要な証拠を反証している。

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