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原子物理学:高電荷イオンを用いた光原子時計

Nature 611, 7934 doi: 10.1038/s41586-022-05245-4

光原子時計は、これまでに構築された中で最も正確な測定装置であり、基礎科学や技術において多くの用途が見いだされている。高電荷イオン(HCI)は、単電荷イオンや中性原子と比べて原子特性が極端で外部の電場や磁場による摂動に対して感度が低く、これが動機となって、HCIの、最高正確度の時計や基礎物理学の精密な検証のための新たな種類の参照としての使用が長く試みられてきた。今回我々は、Ar13+の光磁気双極子遷移に基づいて、この新しいクラスの時計を実現したことを報告する。この時計の総合的に評価された周波数の系統的不確かさは2.2 × 10−17で、現在稼働している多くの光時計のものに匹敵する。我々は、時計同士の比較から、遷移周波数の絶対値の不確かさを8桁、同位体シフト(40Ar対36Ar)の不確かさを9桁それぞれ向上させた。こうした測定によって、以前の理論の不確かさを3分の1に低減させる改良された同位体シフト計算の一部として提示される、ほとんど明らかになっていない量子電磁力学(QED)的な核反跳を調べることが可能になった。今回の成果は、HCIにおける禁制光学遷移を、最先端の光時計や標準模型を超える物理の将来的な高感度探索の参照として確立するものである。

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