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エネルギー科学:ひずみを抑制する整合的なペロブスカイト相によって安定化されたNiリッチカソード

Nature 611, 7934 doi: 10.1038/s41586-022-05238-3

リチウムイオン電池用のカソード材料として、最先端のNiリッチ層状酸化物(LiNixCoyMn1−xyO2x > 0.5)を使用することで、エネルギー密度や電力密度を、現在使用可能なものより高いレベルに押し上げることができる。しかし、リチウムの(デ)インターカレーション時に生じる異方性の格子ひずみや応力に伴う体積変動は、カソード材料の著しい構造不安定性や電気化学的劣化をもたらす。こうした現象は、高いエネルギーを引き出すのに不可欠な高電圧(4.5 V以上)での電池動作時にさらに大きくなる。電池研究分野における多くの取り組みにもかかわらず、格子ひずみの連続蓄積を直接軽減する本質的なひずみ抑制方法は、まだ見つかっていない。今回我々は、「リベット」として機能する整合的なペロブスカイト相を層状構造に導入することによって、有害な構造変化をピン留め効果で著しく軽減した。格子ひずみの変化は、どの単回サイクルにおいても、従来の材料と比較して70%近く顕著に低下し、これによって、形状の完全性が著しく高まり、電池のサイクル性の顕著な向上につながった。今回のひずみ抑制方法は、格子工学の視野を広げて、リチウム(デ)インターカレーションによって増大するひずみを解放するとともに、長期耐久性を有する高エネルギー密度カソードの開発への道を開く。

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