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神経科学:レビー小体病患者脳由来のα-シヌクレイン繊維の構造

Nature 610, 7933 doi: 10.1038/s41586-022-05319-3

パーキンソン病(PD)は最も一般的な運動障害で、安静時振戦、固縮、動作緩慢、姿勢保持障害が主な症状である。神経病理学的には、黒質のドーパミン神経細胞を含め、一部の脳細胞にレビー小体やレビー突起の形で繊維状α-シヌクレインの封入体が大量に存在するという特徴がある。また、PDは多系統疾患であると認識されつつあり、認知機能の低下が最も一般的な非運動症状である。PD患者の多くは、診断から10年以上経って認知症を発症する。パーキンソン病認知症(PDD)は、臨床的、神経病理学的にレビー小体型認知症(DLB)と類似しており、認知機能障害がパーキンソン病の運動徴候に先行する、あるいは発症から1年以内に始まる場合にDLBと診断される。PDDの場合は、PDであることが確定してから認知機能障害が生じる。PD、DLBに加え、多系統萎縮症(MSA)は3番目の主要なシヌクレイノパチーである。MSAの特徴は、脳細胞、特にオリゴデンドロサイトに繊維状のα-シヌクレインの封入体(Papp-Lantos body)が大量に存在することである。我々はこれまでに、MSA患者の脳から得られた2種類のα-シヌクレイン繊維のクライオ電子顕微鏡構造を決定した。それぞれの繊維は、2種類の異なる原繊維で構成されている。今回、PD患者、PDD患者、DLB患者の脳から抽出したα-シヌクレイン繊維のクライオ電子顕微鏡構造は、MSA患者の原繊維とは著しく異なる単一の原繊維(レビー・フォールド)でできていることを報告する。これらの知見は、神経変性疾患におけるα-シヌクレイン集合体の異なる分子コンフォーマーの存在を立証するものである。

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