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分子生物学:ωRNAおよび標的DNAと複合体を形成したOMEGAニッカーゼIsrBの構造

Nature 610, 7932 doi: 10.1038/s41586-022-05324-6

RNAをガイドとして利用するCRISPR–Casのような系では、プログラム可能な基質認識と酵素機能を組み合わせており、これをうまく用いることで強力な分子技術が開発されてきた。このような系の構造研究によって、RNAとタンパク質が協力して基質を認識し、切断する仕組みが明らかになり、さらなる技術開発を合理的に進めていく道しるべになっている。最近の研究では、RNAによって誘導される新しいクラスの系が見つかり、OMEGAと名付けられた。OMEGAには、Cas9の祖先の可能性が高いIscBと、IscBのホモログでHNHヌクレアーゼドメインを持たないニッカーゼIsrBが含まれている。IsrBはわずか350個程度のアミノ酸で構成されているが、その小型サイズを埋め合わせるように、RNAガイド(約300ヌクレオチドのωRNA)は比較的大きい。今回我々は、細菌Desulfovirgula thermocuniculiのIsrB(DtIsrB)が対応するωRNAおよび標的DNAと複合体を形成した状態のクライオ電子顕微鏡構造を明らかにした。IsrBタンパク質の全体構造は、Cas9と共通の骨格を持つことが分かった。しかし、標的の選択を容易にするために認識(REC)ローブを使うCas9とは対照的に、IsrBは標的の選択をそのωRNAに依存している。このωRNAの一部は複雑な三元構造を形成し、それがRECとよく似た位置を占める。IsrBとそのωRNAの構造解析に加えて、RNAをガイドとする他の系と比較することによって、タンパク質とRNAの機能的な相互作用が明確になり、これらの多様な系の生物学的性質と進化についての理解が深まった。

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