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細胞生物学:LKB1–ミトコンドリア軸はTH17エフェクター機能を制御する

Nature 610, 7932 doi: 10.1038/s41586-022-05264-1

CD4+ T細胞の分化は、増殖とエフェクター機能の生体エネルギー需要を満たして特定の転写プログラムを実行するために、代謝を再プログラム化する必要がある。ミトコンドリア膜の動態は、呼吸やトリカルボン酸(TCA)回路代謝などのミトコンドリア過程を維持しているが、ミトコンドリア膜のリモデリングがCD4+ T細胞の分化を調整するかどうかは分かっていない。今回我々は、他のCD4+ T細胞サブセットとは異なり、17型ヘルパーT(TH17)細胞はクリステが密な融合したミトコンドリアを持つことを示す。ミトコンドリア内膜の融合とクリステの形態を調節するOPA1(optic atrophy 1)をT細胞特異的に欠失させたところ、TH17細胞は、呼吸を制御するためではなくTCA回路を制御するためにOPA1を必要とすることが明らかになった。OPA1の欠失はグルタミンの酸化を増幅することで、NADH/NAD+バランスの異常と、TCA回路代謝物や2-ヒドロキシグルタル酸(エピジェネティック全体像に影響を及ぼす代謝物)の蓄積を引き起こす。我々のマルチオミクス手法により、セリン/トレオニンキナーゼのLKB1(liver-associated kinase B1)が、TCA回路代謝と転写リモデリングを調節することにより、TH17細胞でミトコンドリア機能とサイトカイン発現を結び付けていることが分かった。ミトコンドリア膜の破壊はLKB1を活性化し、その結果、インターロイキン(IL)-17の発現が抑制される。LKB1の欠失は、ミトコンドリア膜の破壊されたTH17細胞でのIL-17の発現を回復させ、異常なTCA回路のグルタミンフラックスを修正し、NADH/NAD+のバランスを取り、セリン生合成酵素であるホスホグリセリン酸デヒドロゲナーゼ(PHGDH)の無差別的な活性による2-ヒドロキシグルタル酸の産生を防ぐ。これらの知見は、OPA1がTH17細胞機能の主要な決定因子であることを明らかにしており、LKB1がTH17細胞でミトコンドリアの合図をエフェクタープログラムに結び付けるセンサーであることを示している。

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