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腫瘍免疫学:STINGによって誘導される制御性B細胞はがん免疫におけるNK機能を低減させる

Nature 610, 7931 doi: 10.1038/s41586-022-05254-3

免疫抑制性の腫瘍微小環境は、膵臓がんをはじめとする固形がんを制御する際の主な障害である。STING(stimulator of interferon genes)タンパク質のアゴニストは、炎症性の自然免疫応答を開始させて、腫瘍による免疫抑制を克服する可能性がある。これらのアゴニストは有望ながん治療法になる可能性があるが、臨床試験ではSTING単独療法への腫瘍抵抗性が出現しており、その機構は明らかになっていない。今回我々は、cGAMPなど、5種類のSTINGアゴニストの投与により、ヒトおよびマウスの膵臓がんにおいてインターロイキン(IL)-35+制御性B細胞が増加することを示す。機構的には、cGAMPはB細胞によるIL-35発現を促し、これはIRF3依存的であるがI型インターフェロン非依存的であった。いくつかの前臨床がんモデルでは、B細胞におけるSTINGシグナル伝達の喪失は腫瘍制御を向上させた。さらに、B細胞における抗IL-35による阻害あるいはIL-35の遺伝的除去でも腫瘍増殖が抑制された。意外なことに、B細胞におけるSTING–IL-35軸は、ナチュラルキラー(NK)細胞の増殖を抑制し、NK細胞によって駆動される抗腫瘍応答を減弱させた。これらの知見は、全身性のSTINGアゴニスト単独療法に対して内因性の障壁が存在することを明らかにしており、腫瘍の免疫抑制を克服するための併用戦略をもたらすものである。

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