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構造生物学:微小管上のダイニン–ダイナクチンの構造から示されたタンデム型アダプター結合
Nature 610, 7930 doi: 10.1038/s41586-022-05186-y
細胞質ダイニンは微小管モーターで、その補因子であるダイナクチンとコイルドコイル積荷アダプターにより活性化される。1つのダイナクチン当たりダイニン二量体が2つまで結合可能であり、それらの間の相互作用は、結合後の複合体の移動の際の挙動に影響を与える。さまざまな積み荷ごとに異なるコイルドコイルアダプターが連結され、アダプターの一部はダイニンとダイナクチン上の部位に接触することが知られているモチーフを共有している。こうして生じた複合体が微小管と相互作用する仕組みや、アダプターが動員される仕組みについての構造学的情報は限られている。今回我々は、微小管と結合したダイニン–ダイナクチンとアダプターBICDR1の高分解能構造を解くために、クライオ電子顕微鏡解析パイプラインを開発した。これにより、隣接するダイニンモータードメイン間の非対称な相互作用と、それらが移動の際の挙動にどのように関係するのかが明らかになった。複合体は、2つのアダプターでいっぱいになっていることが分かった。アダプターとダイニンの間の相互作用は、両方のアダプターで同じようだが、アダプター同士の接触の仕方や、アダプターとダイナクチンの間の接触の仕方は異なっている。我々の構造は、積荷によるモーター動員の安定性と化学量論的性質に関連している。

