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光物理学:サブマイクロメートル波長までスペクトルを広げた全集積フォトニクス
Nature 610, 7930 doi: 10.1038/s41586-022-05119-9
集積フォトニクスは、現代社会を支えるさまざまな技術に大きな影響を及ぼしている。1つのチップ上に完全な光学系を作製できる能力は、比類のない拡張性、重量、コスト、電力効率をもたらす。過去10年にわたり、純粋なIII–V族材料プラットフォームからシリコンフォトニクスへの進展によって、集積レーザーと商用電子産業の先進的な大量製造能力が組み合わされ、集積フォトニクスの範囲が著しく広がった。しかし、製造上の利点が非常に大きいにもかかわらず、シリコン系導波路への依存によって、フォトニック集積回路(PIC)に利用可能なスペクトルウィンドウは現在制限されている。今回我々は、III–V族材料と窒化ケイ素導波路をSiウエハー上で直接一体化することによって実現された、新世代の集積フォトニクスを提示する。我々は、この技術を用いて、シリコンのバンドギャップより高い光子エネルギーでの全集積PICを提示し、レーザー、増幅器、光検出器、変調器、受動素子などの基本的なフォトニック構成要素が全てサブマイクロメートル波長で動作することを実証する。我々は、このプラットフォームを用いて、短波長の集積レーザーにおいて、これまでにないコヒーレンスと波長可変性を達成した。さらに我々は、この高い光子エネルギーを用いることで、優れた高温性能と高温でのキロヘルツレベルの基本波線幅を実現した。短波長域での多くの応用の可能性を考えれば、この集積化戦略の成功は、集積フォトニクスのさまざまな新しい応用を開くものである。

