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古生物学:中国南部の前期シルル紀層で発見された有棘軟骨魚類
Nature 609, 7929 doi: 10.1038/s41586-022-05233-8
軟骨魚類と硬骨魚類(四肢類を含む)の現生種は、それぞれ異なる骨格構造および発生経路を有し、これは、これら2つのクレードの進化的分岐の古さを裏付けている。一方、後期シルル紀およびデボン紀の有顎脊椎動物に関する最近の研究からは、硬骨魚類と軟骨魚類、そして両者の顎口類祖先の間の従来的な区別を不明瞭にするような、類似の骨格状態が明らかになっている。本論文で我々は、中国で発見された、関節のつながった有顎脊椎動物化石としてこれまで最古とされていたものより年代の古い、前期シルル紀の軟骨魚類の新属新種Fanjingshania renovataの化石(皮骨板、鱗、鰭棘)を報告する。Fanjingshaniaは肩帯の皮骨板とひとそろいの鰭棘を有し、これらは、ステム群軟骨魚類の一部(クリマティウス類の「棘魚類」)で記録されているものと構造が酷似している。しかし、軟骨魚類には特異なことに、Fanjingshaniaには硬骨魚類に似た鱗の歯状突起(皮歯)の吸収性脱落と棘内の歯原性組織の欠如が見られた。我々の結果は、これらの状態が軟骨魚類のステム群で独立して獲得されたことを明らかにしており、Fanjingshaniaが、従来の定義の棘魚類内に含まれる多くのタクソンに加わった。今回のFanjingshaniaの発見によって、有顎脊椎動物が前期デボン紀層の化石記録での広範な出現に先立って前期シルル紀に放散したとする説に対し、これまでで最も強い支持が得られた。

