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生物工学:細菌を生成源とするプロトセルの、生体材料を使った組み立て
Nature 609, 7929 doi: 10.1038/s41586-022-05223-w
高度に組織化された複雑性と多様な機能性を備えた人工細胞の構築を、自発的でボトムアップに進行させることは、生物と非生物の境界における未解決の問題である。今回我々は、この課題に取り組むために、新たな生体物質組み立て過程を開発した。この過程では、個々のコアセルベート微小液滴内で、空間的に分かれた複数の細菌コロニーを捉え、その場で加工することで、膜に囲まれ分子で満たされた、組成的・構造的・形態的に複雑な合成細胞を内部から構築する。この細菌を生成源とするプロトセルは、多様な生物学的構成要素を受け継いでいて、細胞を模倣した多機能特性を示し、空間的に分離されたDNAとヒストンの核様凝縮物、膜で囲まれた水胞、Fアクチンの原型的な細胞骨格フィラメントの三次元ネットワークを含むように、内因的に再構築することができる。この集合体には、取り込ませた生きた大腸菌(Escherichia coli)細胞に由来するATP産生によって生化学エネルギーが供給され、アメーバ様の外的形態と生命体様の総合的な性質を持った細胞性の生物工学的システムが形成されている。我々の結果は、生命の原型的な機能を持った微小デバイスをボトムアップで構築するための、細菌を生成源とする戦略を実証するとともに、合成生物学や生物工学の設計に応用できる新しい合成細胞モジュールと拡張型生細胞/合成細胞構築物の製造機会を提供している。

