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細胞生物学:CLN3はリソソームからのグリセロホスホジエステルの除去に必要である

Nature 609, 7929 doi: 10.1038/s41586-022-05221-y

リソソームは、高分子の分解や核へのシグナル伝達など、多くの役割を担っている。リソソームの機能障害は、ありふれた神経変性疾患や単一遺伝子性のリソソーム蓄積障害(LSD)など、さまざまなヒト疾患で見られる。ほとんどのLSDではその原因遺伝子が見つかっているが、関与する遺伝子の機能が分かっていない場合もある。その理由の1つに、リソソームは細胞体積のごく一部を占めるにすぎないため、リソソーム内容物の変化を検出することが難しいことが挙げられる。今回我々は、リソソーム内容物の多モードプロファイリングに適合性のある無傷のリソソームを組織特異的に単離するために、LysoTagマウスを開発した。我々はこのLysoTagマウスを用いて、機能未知のリソソーム膜貫通型タンパク質であるCLN3について調べた。小児では、CLN3の喪失は、致死的な神経変性LSDである若年型神経セロイドリポフスチン症(バッテン病)を引き起こす。CLN3を欠いたマウス脳から単離したリソソームのノンターゲット代謝物プロファイリングによって、グリセロリン脂質異化作用の最終産物であるグリセロホスホジエステル(GPD)が大量に蓄積していることが明らかになった。GPDはCLN3欠損培養細胞のリソソームでも蓄積しており、CLN3はGPDのリソソームからの排出に必要であることが分かった。CLN3の喪失はまた、リソソーム中でのグリセロリン脂質の異化作用を阻害する。さらに、バッテン病患者の脳脊髄液中のグリセロホスホイノシトールレベルが上昇していることが明らかになり、グリセロホスホイノシトールを疾患バイオマーカーとして使用できる可能性が示唆された。我々の結果は、CLN3がリソソームでのGPDの除去に必要であることを示しており、バッテン病はグリセロリン脂質の代謝異常を伴う神経変性LSDであることを明らかにしている。

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