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分子生物学:遺伝子調節エレメントにおける酸化的損傷の修復機構
Nature 609, 7929 doi: 10.1038/s41586-022-05217-8
ゲノムの酸化的損傷は細胞の代謝によって生じる避けられない結果であり、転写活性化の際に、遺伝子調節エレメントで、エピジェネティックな脱メチル化によって生じる。今回我々は、核有糸分裂装置タンパク質NuMA(別名NUMA1)が仲介する過程を介して、プロモーターが酸化的損傷から保護されていることを明らかにする。NuMAは、ゲノムの転写開始部位周辺の約100 bpを占有しており、開始型のRNAポリメラーゼII、転写停止解除因子、TDP1などの一本鎖切断修復(SSBR)構成要素に結合する。この結合は酸化的損傷後のクロマチンで増加し、損傷したクロマチン上のTDP1量の増加はNuMAによって促進される。NuMAを枯渇させると、プロモーターでの酸化的損傷が増加した。NuMAは、RNAポリメラーゼIIのポリADPリボシル化を制限することで転写を促進し、これによってRNAポリメラーゼIIの利用可能性が高まり、プロモーターでの停止から解除されるようになる。新生RNAの代謝標識により、極初期応答遺伝子など、転写をNuMAに依存する遺伝子が見つかった。NuMA欠損細胞に、SSBRへの結合を仲介する変異体、あるいは有糸分裂機能分離型NuMA変異体を補充すると、SSBRの異常が回復した。これらの知見は、遺伝子調節エレメントでの酸化的DNA損傷修復の重要性を浮き彫りにし、この機能の実行過程を明らかにしている。

