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がん:group 3およびgroup 4の髄芽腫の統一された菱脳唇の起源
Nature 609, 7929 doi: 10.1038/s41586-022-05208-9
髄芽腫は悪性の小児小脳腫瘍であり、分子的には生物学的に異なるサブグループに分けられるため、治療は個別的に行うことが有益だろうと考えられている。マウスモデル作製と種間ゲノミクス研究では、個々のサブグループ特異的な発生起源があることを示す証拠が増えてきている。しかし、ヒト組織の発生は解剖学的にも細胞レベルでも複雑であり、菱脳唇が小脳小節に取り込まれる前に全てのグルタミン酸作動性ニューロン系譜を生み出す菱脳唇の胚帯(germinal zone)内はとりわけ複雑性が高いため、マウスでの研究で得られたこれまでの推論を検証することは難しい。今回我々は、マルチオミクスを用いて、発生中のヒト小脳で複数の髄芽腫サブグループの起源の解明を試みた。ヒト菱脳唇由来の細胞系譜軌跡内にコードされた分子シグネチャーを、光受容体と単極性刷毛細胞の発現プロファイルに沿って並べたところ、これらはgroup 3およびgroup 4の髄芽腫で維持されていることが分かり、これによって収斂した基盤が示唆された。単施設前向きコホートの体系的な診断画像の再検討により、group 3およびgroup 4の髄芽腫の推定的な解剖学的起源は小脳小節に絞り込まれた。我々の結果は、臨床的に難問となっている髄芽腫サブグループの分子的特性や表現型特性を、ヒト発生の初期段階における菱脳唇内の統一起源に結び付けるものだ。

