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物性物理学:三次元フォトニック結晶におけるトポロジカルチャーンベクトル
Nature 609, 7929 doi: 10.1038/s41586-022-05077-2
二次元(2D)チャーン絶縁体は、物質のトポロジカル相の典型的な例で、スカラーチャーン数という単一の整数からなるトポロジカル不変量によって特徴付けられる。チャーン絶縁体相を2Dから三次元(3D)に拡張するには、3D量子ホール効果と同様に、チャーン数を3成分ベクトルに一般化する必要がある。3Dチャーン絶縁体のそうしたチャーンベクトルは、これまで実験的に調べられたことがない。今回我々は、磁気的に調整可能な3Dフォトニック結晶を用いて、チャーンベクトルとそれらのトポロジカル表面状態を実験的に実証する。我々は、チャーンベクトルの大きさを、これまでトポロジカル物質で実現された全てのスカラーチャーン数より大きい、最大6まで実証する。表面ブリルアンゾーンにおいてトポロジカル表面状態によって形成される周波数等高線は、トーラス結び目またはトーラス絡み目を形成しており、その特徴的な整数はチャーンベクトルによって決まる。我々は、表面ブリルアンゾーンにおいて、(2,2)トーラス絡み目すなわちホップ絡み目を形成する表面状態を持つ試料を実証する。この状態は、他の3Dトポロジカル相の表面状態とはトポロジー的にはっきりと異なる。今回の結果は、チャーンベクトルを、独特なトポロジカル特性を有する表面状態を持つ、3Dトポロジカル物質における固有のバルクトポロジカル不変量として確立するものである。

