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植物科学:全体的リン酸化とオーキシンキャナリゼーションのためのABP1–TMKによるオーキシンの感知
Nature 609, 7927 doi: 10.1038/s41586-022-05187-x
植物ホルモンのオーキシンは、核内のよく知られた感知機構を介して転写再プログラム化を引き起こす。これに対して、イオンフラックスの調節や急速なタンパク質リン酸化、オーキシン輸送に対するフィードバックといったオーキシンの速効作用に関わる機構は、まだ解明されていない。オーキシン結合タンパク質1(ABP1)がオーキシン受容体なのかどうかも、数十年にわたり議論の種になってきた。今回我々は、シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)のABP1の一部は、アポプラストに典型的な酸性pH環境において分泌され、オーキシンに特異的に結合することを明らかにする。ABP1とそのパートナーで細胞膜に局在するTMK1(transmembrane kinase 1)が、オーキシン誘導性の非常に急速な全体的リン酸化応答や、H+-ATPアーゼの活性化や細胞質流動の加速といった下流の過程に必要であった。abp1とtmk変異体はオーキシン輸送チャネルを確立できず、オーキシン誘導性の維管束構造の形成と再生がうまく行えなかった。また、オーキシンへの結合能を喪失したABP1(M2X)バリアントは、abp1変異体のこれらの欠陥を補完できなかった。これらのデータは、ABP1がTMK1を介した細胞表面シグナル伝達におけるオーキシン受容体であり、全体的リン酸化応答とオーキシンキャナリゼーションを仲介することを示している。

