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生態学:高気圧性渦が亜熱帯環流に漂泳性捕食者を集める
Nature 609, 7927 doi: 10.1038/s41586-022-05162-6
海洋渦は、多くの栄養段階にわたって漂泳生態系を調節し得る、コヒーレントな回転構造である。こうしたメソスケールの特徴は中緯度域に遍在しており、貧栄養海域の生産力を高めたり、被食者を蓄積させたり、水柱内の生息環境条件を調節したりする可能性がある。しかし、最大の海洋バイオームである低栄養の亜熱帯環流において渦が漂泳性捕食者群集全体の行動の調節で担う役割は、そうした環流が拡大し、漂泳性捕食者が食料安全保障面で重要性を増すようになると予測されているにもかかわらず、まだ分かっていない。今回我々は、北太平洋亜熱帯環流の大規模な漁業データセットを用いて、高気圧性渦内の漂泳性捕食者の漁獲量が低気圧および渦のない海域の漁獲量を上回る、というパターンが広範に見られることを示す。我々の結果は、高気圧の中心部での中深層被食者の個体数増加が、多様な捕食者を誘引し、こうした捕食者が集合して個体数が増加する生態学的ホットスポットを形成している可能性を示している。このエネルギー的に静的な環流では、メソスケールの孤立した構造(およびその内部の生息環境条件)が、漂泳性捕食者の採餌機会の構造化において、周囲のサブメソスケール動態に対し優位性を示すと予想される。渦が表層群集と中深層群集の結び付きに影響を及ぼすという今回の知見は、深海散乱層の生物が、商業的に重要な一連の捕食者種に不可欠な被食者であり、そのため貴重な生態系サービスを提供していることを示す証拠の蓄積とも一致する。

