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心血管疾患:ヒト心筋梗塞の空間的マルチオミクスマップ
Nature 608, 7924 doi: 10.1038/s41586-022-05060-x
心筋梗塞は世界の主要死因の1つである。急性期の治療に進歩は見られが、リモデリング過程が完全に解明されていないことから、後期の死亡率を低下させる治療法の有効性は限定的である。今回我々は、心筋梗塞患者と対照者の心筋の複数の生理学的区画で、異なる時点において、単一細胞の遺伝子発現、クロマチンアクセシビリティー、空間的トランスクリプトームプロファイリングを行い、ヒトの心筋梗塞後の心臓李モデリングの総合的な高分解能マップを作製した。多モードデータの統合によって、心筋細胞タイプの構成をより高い分解能で評価できるようになり、損傷、修復、リモデリングにおける独特な組織構造の特定を通して、心臓のトランスクリプトームとエビゲノムの変化に関する手掛かりが得られた。また、主要な細胞タイプの疾患特異的な心筋細胞状態が特定され、それらを空間的状況で解析することにより、他の細胞タイプへの依存性を評価した。我々のデータは、ヒト心筋組織構成の分子的原理を明らかにするとともに、虚血性損傷後の心筋細胞と骨髄系の緩やかな連続的変化を再現している。まとめると我々の研究は、ヒト心筋梗塞の統合的な分子マップを提供しており、これはこの分野の不可欠な参照情報となり、心疾患のさらなる機構研究や治療研究に向けた道を開くものである。

