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量子物理学:シリコンスピンキュービットによる量子誤り訂正
Nature 608, 7924 doi: 10.1038/s41586-022-04986-6
将来の大規模量子コンピューターは、脆弱な量子情報を計算中に保護する量子誤り訂正(QEC)を前提として構成される。量子計算デバイスを実現し得るプラットフォーム候補のうち、シリコン中のスピンを用いたものは、今日のプロトタイプから大規模コンピューターへデバイス規模を拡大する際の難題を、成熟したナノ加工技術を利用して克服できる見込みがある。シリコンを用いた量子ビット(キュービット)の最近の進展によって、高品質の1キュービット系と2キュービット系の実装が可能になっている。しかし、QECの実証には、3個以上の結合したキュービットが必要で、3キュービットゲートか測定に基づくフィードバックが関与するため、依然として未解決の課題である。今回我々は、符号化した3キュービットの状態が、3個のキュービットのうちの1個のいかなる位相反転誤りに対しても保護されるという、3キュービット位相訂正符号をシリコンで実証する。この符号化した状態の訂正は、3キュービットの条件付き回転によって実行されており、この回転には効率的な単一ステップの共振駆動iToffoliゲートが使われている。この誤り訂正では、期待通り、1キュービットの位相反転に起因する誤りだけでなく、準静的な位相雑音に主に起因する固有の位相緩和も軽減されることが確認された。こうした結果は、QECの実装の成功と、シリコンを用いた大規模量子計算プラットフォームの可能性を示している。

