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構造生物学:二本鎖低分子RNAに結合したDicer-2–R2D2ヘテロ二量体の構造
Nature 607, 7918 doi: 10.1038/s41586-022-04790-2
ショウジョウバエでは、Ago2(Argonaute2)とsiRNA(small interfering RNA)はRNA誘導サイレンシング複合体を形成してウイルス転写産物を抑制する。RNアーゼIII酵素であるDicer-2は、パートナータンパク質であるR2D2と結合して、長い二本鎖RNAを切断し、21塩基長の二本鎖siRNAを産生する。産生された二本鎖siRNAはDicer-2–R2D2複合体の働きにより、規定された向きでAgo2へと受け渡される。今回我々は、Dicer-2–R2D2複合体およびDicer-2–R2D2–siRNA複合体のクライオ電子顕微鏡構造を報告する。R2D2は、Dicer-2のヘリカーゼドメインおよび中央リンカーと相互作用し、Dicer-2によってマイクロRNA前駆体の間違ったプロセシングが起こるのを阻害している。注目すべきことに、我々の構造はsiRNA受け渡し過程におけるRNA鎖選択状態を示しており、R2D2は二本鎖siRNAの塩基対安定性のより高い末端を非対称的に認識する一方で、もう片方の末端は溶媒に露出しており、Ago2によるアクセスが可能であることが明らかになった。我々が得た知見により、R2D2がsiRNAの熱力学的な非対称性を検知し、規定された向きでのsiRNAのAgo2への受け渡しを促進し、二本鎖siRNAのどちらのRNA鎖が標的のサイレンシングのガイド鎖としてAgo2によって使われるかを決定する仕組みが説明された。

