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デバイス物理学:有機バイポーラートランジスター
Nature 606, 7915 doi: 10.1038/s41586-022-04837-4
薄膜半導体を用いて作製されたデバイスは、新しい応用の可能性があるため、最近大きな関心を集めている。薄膜エレクトロニクスに適した材料系の中で、有機半導体は特に興味深い。有機半導体は、安価で生体適合性のある炭素系材料であり、蒸着法や印刷法などの単純な方法で成膜されるため、ありふれた電子機器(人体表面や人体内、衣類やパッケージ上で使用するものなど)に使用することができる。有機エレクトロニクスの潜在能力は、有機トランジスターの性能が著しく向上しさえすれば活用できる。今回我々は、極めて優れたデバイス性能を示す有機バイポーラートランジスターを提示する。このデバイスでは、これまで報告されたことのない縦型構成と高結晶性ルブレン有機薄膜によって、高い差動増幅率(100を超える)と、従来のデバイスより優れた高周波性能が得られている。さらに、こうしたバイポーラートランジスターからは、有機半導体の重要なパラメーターである少数キャリア拡散長に関する知見も得られた。今回の結果は、スイッチング速度がかつてなく速い高性能有機エレクトロニクスという新たなデバイス概念への扉を開く。

