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微生物学:炎症性腸疾患における生物活性を持つ微生物遺伝子産物の発見

Nature 606, 7915 doi: 10.1038/s41586-022-04648-7

炎症性腸疾患(IBD)などの疾患では、微生物群集とそれに関連する生物活性化合物が破綻していることが多い。しかし、特性がよく調べられている環境(例えばヒトの消化管)でも、微生物タンパク質の3分の1以上は特性が明らかになっておらず、大抵は生物活性を持つと予想されている。今回我々は、IBDの際の腸炎症に関して、生物活性を持つ可能性がある34万以上のタンパク質ファミリーを系統的に特定した。我々が知る限り、その約半数は、これまでに相同性や実験に基づく機能的特徴が明らかになっていなかったものである。優先度の高い微生物タンパク質を検証するために、メタゲノミクス、メタトランスクリプトミクス、メタプロテオミクスを組み合わせて用いて、マイクロバイオームで宿主と微生物細胞間のコミュニケーションに関与するタンパク質のサブセット(接着や浸潤の過程に関連するタンパク質や、細胞外フォンビルブランド様因子など)が生物活性を持つ証拠を得た。ハイスループットデータからの予測は標的実験を用いて検証され、優先度の高い腸内細菌科のピリンの免疫原性の違いや、フォンビルブランド因子のホモログがムチンレベル依存的方法でバクテロイデス属(Bacteroides)のバイオフィルムの形成に関与することが明らかになった。我々が「MetaWIBELE(workflow to identify novel bioactive elements in the microbiome)」と名付けたこの方法論は、他の環境群集やヒトの表現型にも一般化できる。この優先順位付けされた結果から、IBDで宿主免疫系と相互作用する可能性が高い数千の候補微生物タンパク質が得られ、これによって慢性疾患状態において生物活性を持つ可能性のある遺伝子産物についての理解が広がるとともに、治療のための有望な化合物や標的の合理的な概要が得られる。

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