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構造生物学:ミトリボソーム小サブユニットの新生と翻訳開始前の機構
Nature 606, 7914 doi: 10.1038/s41586-022-04795-x
ミトリボソーム(ミトコンドリアリボソーム)は、生体エネルギーの生成に関わるタンパク質の合成と維持に不可欠である。今回我々は、ミトリボソームの小サブユニット(SSU)について、補助的因子と複合体を形成した一連の中間体のクライオ電子顕微鏡構造を決定し、その逐次的な組み立て機構を明らかにした。メチルトランスフェラーゼTFB1Mは、部分的にほどけた構造のrRNA h45に結合し、これはRBFAによって促進されるが、その一方でmRNAチャネルは遮断される。この遮断によってMETTL15が結合できるようになり、これがさらにrRNAの成熟を促進し、RBFAに大規模なコンホメーション変化を引き起こす。この新しいコンホメーションによって、開始因子mtIF3が組み立ての間にあらかじめサブユニットの界面を占有することが可能になる。最後に、ミトコンドリア特異的なリボソームタンパク質mS37がRBFAを駆逐してSSU–mS37–mtIF3複合体の会合が完了し、mtIF2の結合と翻訳開始へと進行する。これらの結果によって、SSUの動的な組み立て過程が各段階に特異的な因子によって調節され、ミトコンドリア特有のタンパク質mS37がアダプターとして働いて組み立て過程を翻訳開始と結び付けて、触媒作用を持つヒトミトリボソームを完成させる仕組みが説明される。

