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フォトニクス:画像分類のためのオンチップ・フォトニック・ディープニューラルネットワーク
Nature 606, 7914 doi: 10.1038/s41586-022-04714-0
コンピュータービジョンから医療診断までさまざまな応用があるディープニューラルネットワークは通常、計算速度が主にクロック周波数とメモリーアクセス時間によって制限される、クロックベースのプロセッサーを用いて実装される。光学領域では、フォトニック計算の進歩にもかかわらず、拡張性のあるオンチップ光学非線形性の欠如とフォトニックデバイスの損失によって、光ディープネットワークの拡張性が制限されている。今回我々は、複数のニューロン層を通って伝播する際にオンチップ・ピクセル・アレイに入射する光波を直接処理することによって、サブナノ秒で画像分類を実行する、集積されたエンドツーエンドのフォトニック・ディープニューラルネットワーク(PDNN)を報告する。各ニューロンでは、線形計算が光学的に実行され、非線形活性化関数が光電子的に実現されることで、570 ps未満の分類時間が可能になった。この値は、最先端のデジタルプラットフォームの1クロックサイクルに匹敵する。均一に分散させた供給光によってニューロン当たりの光学出力範囲が同じになるため、大規模PDNNへの拡張が可能になる。手書き文字の2クラス分類が93.8%を超える確度で、4クラス分類が89.8%を超える確度で実証された。光学データの直接的なクロックレス処理によって、アナログ–デジタル変換や大型メモリーモジュールの必要性がなくなることで、次世代のディープラーニングシステムのための、より高速でエネルギー効率の良いニューラルネットワークが可能になる。

