地球科学:レオロジーと地表の過程によって制御される山脈の地形
Nature 606, 7914 doi: 10.1038/s41586-022-04700-6
衝突型山脈の地形が、地殻の厚化によって生成され、河床の侵食によって高度が下がり、気候とテクトニクスを関連付けていることは広く認識されている。しかし、地表の過程やリソスフェアの強度が山脈の高度、形状、寿命を制御しているかどうかは、まだよく分かっていない。さらに、いくつかの活動的な造山帯に見られる高い侵食速度と、数億年にわたる山脈の長期的存続の間にどのように折り合いをつけるかは、依然として分かっていない。今回我々は、地表の過程とマントルスケールのテクトニクスを組み合わせた新たなモデルを用いて、山脈の成長と衰退を調べた。端成分モデルと新しい無次元ボーモント数(Bm)によって、地表の過程とテクトニクスがどのように山脈の地形の進化を制御するかが定量化され、成長する造山帯の3つの端成分タイプが定義付けられた。タイプ1は強度に制御された非定常状態(Bmが0.5を超える);タイプ2は強度に制御された流動定常状態(Bmが約0.4~0.5);タイプ3は侵食に制御された流動定常状態(Bmが0.4未満)である。我々の結果は、ヒマラヤ–チベット山脈と中央アンデス山脈ではテクトニクスが支配的で(共にタイプ1)、台湾山脈では効率の良い地表の過程と速い収束速度が釣り合っており(おそらくタイプ2)、ニュージーランドの南アルプス山脈では地表過程が支配的である(タイプ3)ことを示している。造山帯の衰退は侵食の効率によって決まり、変動するアイソスタティックリバウンドの特徴とそれに関連した時間スケールによって2つの段階にさらに分けることができる。これらの結果から、地表の過程とリソスフェアの強度が山脈の高度、形状、寿命をどのように制御しているかを説明する統一的な枠組みが得られる。

