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地球科学:弾性重力信号を用いた地震の成長の即時追跡

Nature 606, 7913 doi: 10.1038/s41586-022-04672-7

強い地震動と津波に伴うリスクを軽減するためには、大地震のマグニチュード(8以上)を迅速かつ確実に推定することが重要である。地震波に基づく標準的な早期警報システムでは、そうした大地震のサイズを迅速に見積もることができない。測地学に基づく手法ではより良い見積もりが得られるが、やはり地震波の遅さに伴う大きな不確かさと遅延時間の影響を受ける。最近発見された、光速で伝わる即時弾性重力信号(PEGS)は、こうした制約を克服できる可能性があると期待されているが、運用可能な早期警報としては検証されていない。今回我々は、PEGSが、地震が特定のマグニチュードに達した直後から、地震の成長の実時間追跡に使用できることを示す。我々は、日本の地域的な広帯域地震計によって地震波の到達前に記録されたPEGSの情報を利用して、深層学習モデルを開発した。我々は、経験的な雑音を加えた合成波形のデータベースで訓練した後で、このアルゴリズムが地震の震源の時間関数を実データで即座に追跡できたことを示す。我々のモデルは、通常は雑音として扱われる地震記録の一部を用いて、大地震の破壊進化を「真の実時間」で得る機会を開き、津波の早期警報にすぐに変えることができる。

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