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光物理学:中性励起子の電気的に調整可能な量子閉じ込め

Nature 606, 7913 doi: 10.1038/s41586-022-04634-z

粒子をド・ブロイ波長未満の距離に閉じ込めることによって、粒子の運動状態が離散化される。この基本的効果は、原子や量子ドットに閉じ込められた電子から、光ピンセットに捕捉された極低温原子まで、多くの物理系で観測されている。固体フォトニクスにおける長年の目標は、励起子と呼ばれる光学的に活性な電子–正孔対に対して、十分に調整可能な量子閉じ込めを実現することである。励起子を閉じ込める既存の方法は、主に物質の変調に頼っている。しかし、物質の変調には、捕捉ポテンシャルのエネルギーと位置をうまく制御できないという問題がありこれが、大規模量子フォトニックシステムの設計の非常に大きな妨げとなってきた。今回我々は、2D半導体における中性励起子の量子閉じ込めの電気的制御を実証する。我々は、ゲートによって決まる面内電場と、横方向p–i–n接合における励起子と自由電荷の固有相互作用を組み合わせることによって、10 nm未満の励起子閉じ込めを達成した。励起子運動の量子化は、測定された光学応答において、連続状態の下でのはしご状の電圧依存性離散状態として現れた。さらに我々は、今回の閉じ込めポテンシャルが、励起子の相対波動関数の大きな変化につながることを観測した。我々の手法は、スケーラブルな同一単一光子源アレイの創出への実験的道筋をもたらすとともに、強相関フォトニック相やオンチップ光量子情報処理装置の実現に幅広い影響を及ぼす。

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