Article
天文学:弾丸矮小銀河の衝突で形成された暗黒物質を持たない銀河の列
Nature 605, 7910 doi: 10.1038/s41586-022-04665-6
NGC 1052銀河群に属する超淡銀河のDF2とDF4は、サイズが大きく、光度超過した大きな球状星団の種族を多く含み、速度分散が非常に小さい(これは暗黒物質をほとんどあるいは全く持たないことを示す)など、いくつかの特異な性質を共有している。これらの銀河は、弾丸銀河団を形成した衝突に似ているがはるかに規模の小さい事象である、ガスに富む銀河の高速衝突の余波で形成されたと示唆されている。この衝突でガスが暗黒物質から分離し、その後の星形成によって、暗黒物質を持たない銀河が1つ以上形成された。今回我々は、DF2とDF4の現在の視線方向の距離と視線速度が、約80億年前の1回の弾丸矮小銀河の衝突の余波で一緒に形成されたとして矛盾しないことを示す。さらに我々は、DF2とDF4が、7〜11個の低光度で大規模な天体からなる、明らかに直線状の部分構造の一部であることを見いだした。我々は、これらの天体は全て同じ事象を起源とし、長さが約2 Mpc以上で視線方向から7° ± 2°の角度をなす、暗黒物質を持たない銀河の列を形成していると提案する。我々はまた、この列の先端に予想される、暗黒物質を非常に多く持つ2個の前駆銀河の残骸も暫定的に特定した。

