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化学:三重項エネルギー移動によって可能になった分子間[2π+2σ]光付加環化
Nature 605, 7910 doi: 10.1038/s41586-022-04636-x
合成化学では、100年以上前から、光化学的[2+2]付加環化を用いて炭素4員環であるシクロブタンが合成されてきた。一般的にこの反応では、2つのオレフィンサブユニット(オレフィン1つにつき2個のπ電子がある)が環化して新しいC–C σ結合が形成される。光化学的[2+2]付加環化の開発はこの100年間で大きく進歩したものの、その研究は、2つのπ結合が新たな2つのσ結合に変換される[2π+2π]系に重点が置かれてきた。今回我々は、2σ電子反応物質としてビシクロ[1.1.0]ブタンを用いる、分子間[2+2]光付加環化について報告する。このひずみ緩和駆動[2π+2σ]光付加環化反応は、可視光媒介三重項エネルギー移動触媒反応によって実現された。我々は、ヘテロ環オレフィンカップリング剤、具体的にはクマリン、フラボン、インドールからのビシクロ[2.1.1]ヘキサンの簡易的なジアステレオ選択的モジュラー合成を提示する。医薬研究における生物学的等価体(置き換えた基と類似した生物学的特性を示す基)としてのビシクロ[2.1.1]ヘキサンの重要性の高まりと、その入手の難しさを考慮すると、依然として新しい合成方法が必要である。今回の戦略の応用によって、分子間[2+2]光付加環化のσ結合への拡張が可能になり、これまで得られなかった構造モチーフが得られた。

