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原子物理学:イオンとリュードベリ原子の分子結合の観測

Nature 605, 7910 doi: 10.1038/s41586-022-04577-5

高励起電子を伴う原子は、リュードベリ原子と呼ばれ、特異な種類の分子結合を形成できる。この結合は、よく知られたイオン結合や共有結合とは、結合機構だけでなく結合長も異なり、それは最大で数マイクロメートルに達する。今回我々は、イオン電荷とリュードベリ原子の反転誘起双極子の相互作用に基づく、結合長が数マイクロメートルの新種の分子イオンを観測したことを報告する。我々は、振動スペクトルを測定し、高分解能イオン顕微鏡を用いてこの分子の結合長や角度配置を空間的に解像した。結合長が大きいため、分子ダイナミクスは極めて遅い。これらの結果は、分子動力学における時空間効果(例えば、ボルン–オッペンハイマー物理を超える効果)に関する今後の研究への道を開くものである。

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