Perspective

応用数学:ポスト量子暗号への組織の移行

Nature 605, 7909 doi: 10.1038/s41586-022-04623-2

量子コンピューターは、ショアのアルゴリズムによって現代の公開鍵暗号を破ると予想されている。そのため、こうした暗号システムは、ポスト量子暗号(PQC)アルゴリズムとも呼ばれる耐量子アルゴリズムに置き換えられる必要がある。PQCの分野は、過去20年にわたって盛んに研究されており、量子攻撃に耐えると期待されるさまざまなアルゴリズムが考案されている。こうしたPQCアルゴリズムは、いくつかの標準化団体によって選定・標準化されている。しかし、そうした重要な取り組みから得られる指針をもってしても、危険はなくなっていない。PQCアルゴリズム一式への移行が必要な新旧のデバイスは数十億台存在するため、セキュリティー、アルゴリズム性能、安全な実装の容易さ、コンプライアンスなどの側面に対応するには、移行過程に数十年を要するのである。今回我々は、組織の観点から見たPQCへの移行について示す。我々は、移行のタイムライン、量子攻撃からシステムを保護する主要な戦略、プレ量子暗号とPQCを併用して移行リスクを最小化する手法について考察する。また、今すぐ検証作業を開始すべき標準を提案するとともに、PQCへの移行を組織が円滑かつタイムリーに実現できるようにするための、他の一連の推奨事項を提示する。

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