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光物理学:例外点周りを回らないカイラル状態移行の観測
Nature 605, 7909 doi: 10.1038/s41586-022-04542-2
シュレーディンガー方程式の帰結である断熱定理は、非エルミート的な設定では全く異なる形で現れるため、閉じた量子系には対応するもののない直感に反した状態遷移スキームをもたらす。特に、パラメーター空間において例外点(EP)周りを動的に回ることが、カイラル位相蓄積、非断熱的遷移、トポロジカルモード変換につながると示されている。しかし、最近の理論的研究によって、これまでに確立された実証結果とは異なり、この挙動は、厳密には非エルミート的縮退点の周りの巻き付きの結果ではないことが示されている。むしろ、その大半がリーマン面の非自明なランドスケープに起因し、近傍にEPが存在することがその原因であることもあると思われる。今回我々は、非エルミート系のこうした直感に反した側面を明らかにし、この仮説を裏付ける試みにおいて、ゆっくりと変化する非エルミート系のEPを除外したサイクルで場の発展とカイラル状態の変換を直接観測する一連の実験について報告する。これを実行するために、我々は、準共通経路の単一リング配置において偏光自由度を利用する、光ファイバーを用いた汎用的だが独特なフォトニックエミュレーターを実現した。今回の観測結果は、光操作や状態変換の新しい道を開くとともに、非エルミート系における断熱定理の複雑さを理解する基礎となる可能性がある。

