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微生物学:ディフィシレ菌に対するフィダキソマイシンの狭域活性の基盤

Nature 604, 7906 doi: 10.1038/s41586-022-04545-z

フィダキソマイシン(Fdx)は、ディフィシレ菌(Clostridioides difficile)感染症の治療に広く使われているが、フィダキソマイシンがヒトの腸マイクロバイオームに対して示す狭域活性の分子基盤については解明されていない。ディフィシレ菌感染は院内感染による死亡の主な原因の1つである。RNAポリメラーゼ阻害剤であるフィダキソマイシンはディフィシレ菌を標的とするが、腸内の共生細菌に対する作用は最小限であり、ディフィシレ菌感染の再発を減らす。今回我々は、フィダキソマイシンと複合体を形成したディフィシレ菌RNAポリメラーゼのクライオ電子顕微鏡構造を示し、フィダキソマイシンとの結合に重要なディフィシレ菌RNAポリメラーゼの決定要素を特定した。この要素は、プロテオバクテリア門やバクテロイデス門の細菌といったほとんどの腸内細菌には存在しない。構造解析、生化学解析、遺伝学解析、バイオインフォマティクス解析を組み合わせることにより、ディフィシレ菌のRNAポリメラーゼの1つの残基が、フィダキソマイシンの狭域活性への感受性をもたらす要素であることが明らかになった。これらの結果は、重要なヒト病原体に対する標的薬を設計するための青写真となる。

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