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生化学:O抗原リガーゼによるリポ多糖成熟の構造基盤

Nature 604, 7905 doi: 10.1038/s41586-022-04555-x

グラム陰性細菌の外膜には、主としてリポ多糖でできた外葉があり、これは選択的に透過を妨げる障壁、特に抗菌剤に対する障壁として働いている。リポ多糖生合成の最終段階は、生物種に応じて決まるO抗原がリピドAのコアオリゴ糖に付加されるという極めて重要な反応で、これを触媒するのがO抗原リガーゼWaaLである。今回我々は、ベータプロテオバクテリア綱の細菌Cupriavidus metallidurans由来のWaaLについて、アポ状態とその脂質担体であるウンデカプレニルピロリン酸と複合体を形成した状態の両方の構造を、単粒子クライオ電子顕微鏡を使って決定した。これらの構造から、WaaLは12本の膜貫通ヘリックスと大部分がαヘリックスでできたペリプラズム領域で構成されることが明らかになり、触媒作用に必要な保存された残基の多くはペリプラズム領域に含まれることが分かった。グリコシルトランスフェラーゼのGT-Cファミリーで保存されている折りたたみ構造が1個観察され、これらの酵素には、ウンデカプレニル基を基盤とする担体を活性部位へと運んだりそこから戻したりするための共通した機構があると考えられる。これらの構造と、遺伝学、生化学、バイオインフォマティクス、分子動力学シミュレーションなどの実験を組み合わせることにより、リガンドが接近する仕組みが分子レベルで詳しく解明され、触媒作用の機構のモデルが考えられた。今回の研究から、グリコシルトランスフェラーゼのGT-Cスーパーファミリーのメンバーによるリポ多糖成熟の構造基盤が得られる。

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